本事業では(1)物質とエネルギーの自律的供給(2)細胞膜の合成と成長(3)細胞膜と遺伝物質の分配と進化を達成し、これを多世代にわたって継続させることを目指します(図)。具体的には、以下の項目について検討します。
このようなアプローチにより、私たちは、遺伝情報に基づく膜の増殖および成長の制御を通じて進化する、世界初の人工細胞システムの構築を目指しています。
(1) エネルギーの自律的共有については、NADHやATPを生産する分子システムを新たに開発し、より長時間タンパク質合成が持続する無細胞翻訳系PURE systemを開発する。

エネルギーの自律的共有については、NADHやATPを生産する分子システムを新たに開発し、より長時間タンパク質合成が持続する無細胞翻訳系PURE systemを開発する。
(2) 長時間タンパク質合成が持続することで、より多くのタンパク質が合成され、これにより長時間の脂質膜分子の合成が可能となる。脂質合成は、酵素合成と化学合成を組み合わせる。これにより世界に先駆けて遺伝情報に基づいた膜増殖・成長を達成する。

目的(2)の研究計画概略図:遺伝情報に基づく脂質膜合成システムの確立
(3) 細胞骨格主導の細胞分裂を実現する。分裂と同期した遺伝物質の分離を実現し、娘細胞を生成する。

目的(3)の研究計画概略図:細胞骨格による細胞分裂の実現(左)。上記を全て統合し、再帰性のある人工細胞を創りあげ、その進化を実現(右)。
